多くの人に共通する悩み、それは「誰とも戦わずに好きなことで効率的に結果を出す方法があるなら教えてほしい」ということだろう。この悩みを圧倒的な説得力をもって解決するのが、プロデューサー・佐久間宣行さん初のビジネス書『佐久間宣行のずるい仕事術』だ。「限られた時間」と「自分の得意」で付加価値を生み、ムダなことはやらずにコスパよく、戦わずしてラクして速く成果を出すための、佐久間流、力の入れ方、力の抜き方とは? 本連載では同書から内容の一部を紹介する。(初出:2022年3月25日)
「運」をばかにしてはいけない
運をバカにしてはいけない。
究極的に仕事はすべて「運」で決まる。
徹底した現実主義で、占いも予言もまったく信じず、30代になるまで初詣にも行ったことがなかった僕がそう言うのだから、間違いない。
それに、いろんな分野でトップに立った人たちのインタビューを読んでみても、異口同音に「自分は運がいい」と書かれている。
僕は運とは、信用の積み重ねだと思っている。
「やりたい仕事に欠員が出て、アサインされた」
「SNSでつながった人が仕事を発注してくれた」
「ダメ元で依頼したら、色よい返事をくれた」
こうした仕事上のラッキーは、じつはただのラッキーじゃない。
「あいつなら」と思われていたり、思い出してもらえたり、ときには恩を感じてくれていたりするから、ラッキーが起こるのだ。
だから「運」と「縁」は、とても近い。
運がいい人の特徴①「愛想がいい」
運は、基本的には自分でコントロールすることができない。
ただし、不意に訪れる運を「落とさない」ようにすることならできる。
運は愛想と誠実さによって架けられた「信用」という名の橋を渡ってやってくる。
だから愛想の悪い人は信用を得られないし、運も来ない。
ちなみにここで言う愛想とは、ヘラヘラすることではない。いついかなるときも機嫌よくフラットでいようとする態度と、それを貫く意志のことだ。
ドラマや漫画で見る「仕事ができる人」は、ツンツンしていて嫌なヤツが多いけど、現実世界の超一流にああいうタイプはほぼいない。
機嫌のムラがあったり横柄だったり不機嫌を露わにする人は、人に信用されないから運が逃げてしまうのだ。
自分の機嫌は自分でとる。これができる人の元に運は来る。