また、歯ぐきが刺激されると、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌に悪影響を与えるという報告もある。

 これらのデメリットから、歯磨きは早めに済ませておくのが得策。寝る直前に口の中をキレイにしたいという人は、軽くうがいをするのがいいだろう。

寝つきのいい人は
みんな「大の字」で寝ていた!

 眠る姿勢としては、仰向けや横向き、うつ伏せなどがある。じつは、国によって寝るときの姿勢は違い、日本を含むアジア圏は仰向けを好むとされる。一方、欧米は横向きやうつ伏せで寝る人が少なくないようだ。

 基本的には好みに合ったスタイルで寝ればいいが、ぐっすり眠る人は仰向けの姿勢を取ることが多い。

 実際、仰向けは理にかなった姿勢といえる。敷布団に対する体の接地面積が大きいので、体重を無理なく支えることができるからだ。一方、横向きに寝た場合、仰向けと比べて、体の接地面積が半分程度しかない。このため、体重を支える負担が大きくなり、体に無理が生じる可能性がある。

 うつ伏せで寝た場合は、体の接地面積自体は仰向けと同じ程度だが、顔を真下に向けて寝ると息ができない。そこで、顔が必ず横を向くので、首を痛めやすくなるという欠点がある。

 このように体にかかる負担から考えると、仰向けがベストということになる。では、腕と足はどのような姿勢を取ったらいいのか。

 まず、腕を体にくっつけ気味にして、1本の棒のような姿勢で寝るのはどうだろう。

 腕で体の両脇をガードするので、何となく気持ちが安定しそうだが、腕や足の内側に熱がこもりやすい姿勢でもある。深部体温が下がりにくいので、眠りに向けた準備がやや遅れるかもしれない。