議員の仲間たちと意見交換をして
胸の内を語れば仲間は増えていく
自民党員の皆さんを含めて、世論の動向は人気投票的な判断に傾いています。支持率が高いのは石破茂さんですが、国会議員の間ではなぜ評価が足りないのか。河野太郎さんも、若干失速したものの、選挙前には高い数字が出ていました。
石破さんや河野さんは、いってみれば富士山なんです。遠くから見ている分にはカッコ良いんですが、近くに寄ってみるとガッカリして、「あれ、来るんでなかった」なんていう思いにさせられるんです。
――それはなぜでしょうか。
政治というのは、いろいろな人の話をよく聞いて、それを頭に入れながら進めるものです。特に国会議員が総理大臣を決める議院内閣制の日本では、議員の仲間たちと意見交換をして、「私はこんな政治を実現したいんだ」「俺は将来、トップリーダーになりたいんだ」と胸の内を熱く語れば、懇親を深めることができるし、1人でも2人でも仲間が増えて、人間力も深まるわけです。しかし石破さんは、国会議員の仲間が少ない。
20人さえ集められないようでは
出馬資格はない
――なぜですか。働きかけが足りないのか、共鳴してもらえないのか。
普段から、ラーメンとギョーザでもいいし屋台でもいいから、一杯飲んだりしてバカ話をするときに、信頼関係は深まるものです。何より、人をいたわる気持ちや思いやる気持ちは、そうやって鍛えて身に付くものです。それこそ、田中先生が大切にしていたことです。
しかし、田中先生を師と仰いでいるはずの石破さんが、仲間を集めて食事会を頻繁にやっているなんて、聞いたことがありません。河野太郎さんもそうです。わが道を行く、では人は集まらないんです。
20人の推薦人という出馬のハードルが高いか低いか、という議論がありますけど、20人さえ集められないようでは、どんなに立派な政策を唱えても、出馬資格はありません。私はむしろ、30人ぐらいが適切だと思います。本来ならば40~50人を束ねている人が出るべきです。
――高市早苗さんはいかがですか。