成績アップ率、驚異の95.7%を誇る、門外不出の勉強法をついに解禁! 小学生から社会人まで世代に限らず、「こんな勉強法があるなんて知らなかった!」という声が続々。なぜ、ストレスフリーになると、勉強で成果を出せるのか。そこには「一瞬で覚えられる」「10分の1の勉強時間で」という魔法のような方法はありません。最新の脳科学に裏付けられた、誰でも効果が出る『ストレスフリー勉強法』よりすぐに使えるノウハウを紹介する。

お菓子を食べる所作からわかる「勉強習慣」の築き方Photo: Adobe Stock

いい習慣は4つのステップで形成する

「習慣化」がなぜ起こるのか、どのようにすれば意図的な「習慣化」が可能になるのかは、現代の脳科学においてすでに解明されています。

 習慣化に「意志」の強さ、弱さは関係ありません。「意志が強いから勉強を継続できる、意志が弱いから勉強が続かない」というわけではないのです。

 そもそも、なぜある行動が習慣になるのでしょうか。世界中でベストセラーとなった、『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』の著者、ジェームズ・クリアー氏によると、習慣が形成されるとき、そこには必ず「4つのステップ」があるそうです。ここでは、「お菓子を食べる」ことが習慣になっている場合を例に説明します。

ステップ1.きっかけ

「お菓子を食べる」行動を開始させるトリガーは何か? テレビを見始めたときや、特定の時間帯(午後3時のおやつ時間など)がきっかけになることがあります。

 また、ストレスを感じたときや、特定の感情(幸せ、悲しみなど)を感じたときも、お菓子を手に取るきっかけとなり得ます。

 このステップでは、特定の環境や感情が、お菓子を食べる行動の合図として機能します。

ステップ2.欲求

 きっかけが生まれた後、それがあなたの中で「お菓子を食べたい」という強い欲求を生み出します。この欲求は、甘いものを食べることで得られる快感や、ストレスから解放されたいという思いから生まれることが多いです。

 習慣化プロセスにおいて、この欲求が強いほど、実際にお菓子を手に取る行動を起こしやすくなります。

ステップ3.反応

 欲求に従って、「お菓子がなければお菓子を買いに行く」「家にあれば探す」「目の前にあれば手に取る」といった行動を取ります。そして、お菓子を実際に口のなかに運び、食べます。この段階を「反応」といいます。

ステップ4.報酬

 お菓子を食べる行動には、必ず何らかの「報酬」が伴います。この報酬は、甘い味の楽しみや、食べることによる一時的な幸福感、ストレスの軽減などが挙げられます。

 この報酬が、将来もお菓子を食べたいという気持ち「欲求」を強化し、習慣として定着させる役割を果たします。つまり、お菓子を食べることで得られる「満足感」が、次にお菓子を食べたくなる「きっかけ」となるわけです。

お菓子を食べる所作からわかる「勉強習慣」の築き方本文より抜粋

 この「きっかけ→欲求→反応→報酬」というサイクルが回ることで、習慣は形成されていきます。

 今回はお菓子を例に説明しましたが、「食事」「お風呂」「トイレ」「歯磨き」といった、誰しも習慣になっているような日常の行動から、「ついついSNSを見てしまう」「テスト期間に入ると掃除を始める」「漫画を読みふけってしまう」という、勉強の邪魔になる習慣もすべては、この4つのステップでできているのです。

(*本記事は、『科学的アプローチで勉強がとまらなくなる ストレスフリー勉強法』より一部抜粋し、再編集したものです)