パワハラをした覚えがないなら
安易に謝罪してはいけない

 昨今は、職場でパワハラ研修を行う会社も増えてきました。

 それ自体はよいことなのですが、研修で紹介される「パワハラにあたる可能性が高い言動」を鵜呑みにして、「そのいい方(行為)はパワハラじゃないですか」と部下が反応してくるケース(ハラハラ)が多々あるのは、先にも述べたとおりです。

 研修ではあくまでも「可能性がある」と示しているはずなのですが、ヒトは得た情報を自分に都合よく解釈しがちです。

「こういったら・これをしたら即パワハラ」という言動は、暴行・傷害以外ありません。

 ただ、適した指導を適したかたちですることが大切です。

 最近、何かの機会があれば、社内外で上司や先輩の評価を貶めてやろうという意図を持っている部下(いわゆるモンスター部下)や後輩が、一定数見られています。

 相手がいわゆる「モンスター部下」の場合は、上司であるあなたのマネジメント能力とは一切関係ありません。挑発に乗らずに一息置いてから改めて対話をすることが大切です。

 そしてパワハラをした覚えがないならば、安易に謝罪しないことです。

 それは自分の行為をハラスメントだったと認めたとして、相手に絶好のチャンスを与えてしまいかねないからです。