親世代の「間違った」アドバイスが
住宅購入の後押しをしている!

 若い夫婦が住宅購入に踏み切る要因はほかにもあります。よく見かけるのは、親から「早く家を買ったほうがいい」とアドバイスを受けてその気になるケース。親世代にとっては家を買うことが「一人前」になることを意味していましたから、子どもが結婚したり孫ができたりすると「そろそろ家を買ったら?」と勧める人が少なくないのです。「せっかく今は低金利なんだし、早く買ったほうがいい」と強く主張する親御さんもいます。

 しかし、親世代が住宅購入を勧めるのは、「住宅は買えば資産になる」「値上がりしたら売って次の家に住み替えればいい」といった考えが頭にあるからだということを知っておかなくてはなりません。親世代が住宅を買った時代と、今の時代とでは、状況が大きく変わっています。場所や物件にもよりますが、基本的にかつてのような不動産価格の上昇は期待できませんから、一度家を買ったら「値上がりを待って売り、もっと良い家に住み替える」という計画は現実的ではありません。家を買ったら老後まで住み切る覚悟が必要です。

 この点、若いカップルの場合、まだ子どもが何人生まれるかわからないことがネックになるでしょう。家族構成が固まっていないのに、「終の住み処」を決めてしまってよいものでしょうか?

結婚直後は、身の丈に合わない
ローンを組んでしまうことも!

 結婚してすぐに家を買うケースでは、無計画な住宅ローンを組んでしまうリスクがあることにも留意してほしいと思います。

 かつては、住宅ローンは夫だけが組み、妻は頭金の一部を入れるという買い方が主流でした。しかし近年は、共働きの夫婦が増えていること、若年層の賃金が抑えられているために頭金ゼロで夫のみがローンを組もうとすると借りられる額が限られてしまうことなどを背景に、妻も住宅ローンを組むケースが増えています。

 不動産販売会社は、夫の収入だけでは借りようとしている金額の審査が通りそうにない場合、「奥様が働いているなら一緒にローンを組めばいいんですよ。とりあえず奥様の収入を書いてサインしてください。まずは審査を通しましょう」などと言うのです。勧められるままに住宅ローンの審査を受け、気がついたら夫婦2人でローンを組むことになっていた……という方は少なくありません。

 しかし、その場の雰囲気に流されて夫婦で住宅ローンを組むと、後々、返済が苦しくなるおそれが大きいと思います。