しかし、そうしたものは、人として当然の反応(否定フェーズ、抵抗フェーズ)であり、ネガティブフィードバックにおいては、行動が変わるうえで避けて通れないサインでもあります。
厳しい指摘で芽生える
部下のモヤモヤがカギ
特にローパフォーマーの中には、会社の期待を下回っている状態にもかかわらず、「自分は問題の無い状態」「自分は十分成果を出している」「評価しない周囲や上司に問題がある」など、自己認知がズレている場合があります。
その際には、「これで良い」という自己認知と「それではダメだよ」という周囲の認知が矛盾や不協和を起こす「認知的不協和」が発生しない限り、行動が変わるきっかけが生まれません。
部下に嫌な顔をされるのは、上司として気持ちいいものではありません。上司自身もイライラすることもあれば、ビクビクすることもあるでしょう。相手の不満や怒り等のネガティブな反応を受ける位なら、穏便に済ませたい気持ちも理解できます。
しかし、部下が見せるネガティブな反応は、自分が投げたボール(メッセージ)を相手が受け取ったポジティブなサインだととらえてください。逆に暖簾に腕押しで押しても引いても無反応だったり、深く理解も内省もせず「わかりました」と即答されたりするほうがまずいと思ってください。