深夜や休日にも、頻繁に業務連絡をしていないか?

カタリーナ「佐藤さんは、深夜や休日にも業務連絡を頻繁にしているようね」

佐藤「あぁ、でも即答は強要していませんよ。勤務時間中に返してくれれば……」

カタリーナ「そう思っているのは、あなただけかも。部下からすれば、返答しなくちゃまずいとプレッシャーに感じ、実際に対応しているうちに仕事と休みの時間があいまいになっているかもしれないわ。勤務時間外に対応したからといって、そうした細切れの勤務時間まで報告しているかしら?」

佐藤「いや、それは……」

カタリーナ「だから、『その分ちょっとくらい休んでもいいだろう』と最初は軽い気持ちだったかもしれないわ。それが徐々にエスカレートしてしまった可能性も考えられるんじゃないかしら?それに休暇が申請しにくいという話も出ていたわね。働き詰めで、休暇を取らない人が高く評価されて昇進するような職場風土もあったとか?」

佐藤「ちょっと、部下の肩を持つんですか?」

カタリーナ「そういうわけじゃないわ。でも、問題行動の根底にある原因も考えて対処していかないと、他の人にも似たような問題が起こるかもしれないでしょ?」

佐藤「まぁ、そうですが……」

カタリーナ「いつ、どこにいても働けるリモートワークは便利だけれど、オンとオフをきちんと分けることは大事よ。『つながらない権利』もあるわけだから。それに、休暇を取りやすい環境を作って、メリハリのある組織作りで生産性を高めていくことは、管理職であるあなたの役割でしょ?」

佐藤「それはわかっているんですが……つい自分のように働く人に目をかけていたのかもしれません。彼が働くフリをして休んでいたのはショックでしたが、確かに、業務自体に支障が出ていたわけではないですからね」