中学2年生にいたっては、「もっと登校すればよかったと思っている」という者が30.3%であるのに対して、「登校しなかったことは、自分にとってよかったと思う」という者が10.3%というように、不登校を後悔している者の比率が不登校を肯定している者の比率の3倍となっている。
このような不登校経験者を対象とした調査データからも、不登校に陥った際には、まずは第一に学校への復帰に向けて支援すべきであろう。
「学校に行きたくない」生徒の
8割以上が高校には進学している
また、文部科学省による「不登校に関する実態調査~平成18年度不登校生徒に関する追跡調査」では、中学3年生在籍時に不登校であった生徒に対して5年後に追跡調査を行っている。
その結果をみると、不登校だった生徒の85.1%が高校に進学している。さらに大学・短大・高専に進学した者も22.8%となっている。こうしたデータをみると、たとえ中学生時に不登校であっても、その後ほとんどの者が高校に進学していることがわかる。
学校に通うことを軽視する風潮があるが、このような不登校経験者の意識やその後の進路についてのデータをみると、学校に行かなくてもいいと安易に考えるのは早計であるといってよいだろう。