「日々のルーティン」と
「とるべき行動」を連動させよう

 外食のたびにデザートワゴンに吸い寄せられる自分に気づいたら、こうしてみよう。「レストランで接客係にデザートメニューをお持ちしましょうかと訊かれたら、エスプレッソを頼む」

 あるいは、何かに関してメールで責められたとき、夜遅くに返事を書くとどうしても言い訳がましい文面になってしまうことに気づいたら、こうしてはどうだろう。「注意を要するメールを書くときは、一旦下書きのまま保留にし、翌朝一番で見直してから送信する」

 メンタル・コントラスティングと実行意図は、このように組み合わせると一層効果が増す。行動洞察チームでは、数多くの複雑な社会問題――子どもの肥満、犯罪者の復職支援、家庭内暴力(DV)の再犯防止等――の解決にこのテクニックを使っている。

シンプルなプランで目標達成!成功を引き寄せる行動法『根性論や意志力に頼らない 行動科学が教える 目標達成のルール』(ディスカヴァー・トゥエンティワン) オウェイン・サービス(著)ローリー・ギャラガー(著)国枝成美(訳)

 これらのテクニックを活用するしないにかかわらず、考え方の基本は同じだ。すなわち、目標を達成したいなら、シンプルなプランにしたほうがよい、ということだ。

 そして、ベストなプランの立て方は、「日々のルーティン」と「とるべき行動」を連動させることだ。そうすることで、何をやるか(ジョギングに行く、ヘルシーな食事をする等)を考えることから1歩踏み込んで、それをいつ、どこで、どのようにやるか(仕事から帰ったら、社員食堂に行ったら等)を考えられるようになる。

 これができれば、プランは習慣に変わるのだ。