SNS上で相互フォロー(ゲームで言えばフレンドになること)し、ネット上で親密になってネッ友となり、実際に会うことでリア友に発展するという流れは同じです。

 しかし、近隣の中学・高校に通っているため、大抵の場合において共通の友人・知人がいるという点で異なります。相手が本当に中高生であることも確かめられますし、ある程度は素性を知ることもできます。

 実際に会う段階で大きなトラブルを起こせばリアルな交友関係にも影響を与えるため、トラブルが起きることは考えにくいでしょう。そもそも共通の友人・知人がいる時点で、ネッ友に該当するかどうか微妙でもあります。

「ネット友と実際に会う=危険な行為」と単純化して子どもに接すれば反発を招くのみならず、実際にはリスクの低い行為に対してまでも不当な規制を加えることにもなりかねません。それどころか、こうした行為は息苦しい学校の外に居場所を確保することにも繋がるため、プラスの効果が期待できます。

 最後に「界隈」について補足します。本来はネットスラングだった「界隈」は適用範囲が広がっていき、現在では、たとえば生徒マキさんのクラスの友人グループを「マキちゃんの界隈」と表現することもあります。

 こうなると、普通の「グループ」とほぼ意味が同じです。ネットスラングだったはずが、いつの間にか若者たちの流行語に発展し、その意味内容が変容したのでしょう。