「忘れ物が多い子」の対応策
持ち物の優先順位を決めさせよう

 忘れ物が多い子に「どうして忘れ物をするの!」と強く叱ったとしてもその場では反省しますが、忘れ物自体はなかなか減らないでしょう。

 また、「忘れ物をしないようにしよう」と漠然とした目標だけを立てても忘れ物をしていないかどうかだけが気になって、具体的な対応策には発展しづらい傾向があります。まず、できることとして「今日はこれだけは持っていこう」と持ち物の優先順位を決めることです。

 たとえば、持ち物に「(1)絵具セット(今日の図工の授業で使うから)」「(2)給食セット(万が一忘れても貸し出し品で対応できる)」「(3)習字セット(授業が明日だから先に持っていく)」などと優先順位をつけてみると、一番大事な物を忘れる頻度は低くなるはずです。なお、一度に全部持っていけるはずだと期待しすぎないことも肝心です。

 あとは、本人に「自分は忘れ物をしやすいタイプだ」と自覚してもらうことも重要です。そのうえで、用意するものを一覧にして前日に一緒に確認したり、忘れそうな物をメモや付箋に書いて玄関に貼っておいたりして対策しましょう。学校の先生にも、「この子は忘れ物しやすいです」と伝えておき、頻繁にリマインドしてもらうなどのサポートをお願いしましょう。

P67イラストイラスト:(C)石玉サコ 拡大画像表示