「スキルを身に付けたい」「お金のため」「目的を見つけるため」――どんな理由にも成長実感はいい影響しか及ぼしません。スキルを身につけることは、言い換えれば、成長すること。成長できれば、昇給につながります。目的を探す上でも、成長から得られる発見があると思いますし、できることが多ければ選択肢も増えます。
仕事柄、いろいろなビジネスパーソンの方とお話ししますが、「転職を考え考えていない」と話す人は、「今の会社や環境は成長できる」と考える点で共通しています。
受付嬢として勤めていた会社の一つに、とても離職者が少なかったところがありました。いろいろな社員の方に、「この会社ってみんな辞めないですよね!?」と話したことがあります。
「給与が高いとか福利厚生がいいとか、条件がいいんですか?」と聞くと、「上司が優秀で、この人と一緒に働くことで成長できると感じているから」だったり、「会社自体が成長フェーズで、その環境に身を置くことで自分も成長できると感じるから」と答える人が多かったです。私も、自分の会社を経営する上で、こういう成長を実感できるチームや組織にしていきたいと思いを持つ源泉になったエピソードです。
変更があったときの伝え方で
メンバーからの信頼度は変わる
一方、成長を実感できないチームはやはり離脱者が多いです。
成長を実感できないチームでよく起きていること。それは、「上司の考えがコロコロ変わること」です。
もちろん、企業が成長する上では、変化は必要不可欠です。マネジメントには変化に対応する力が求められます。柔軟に考え方を変えたり、戦略をチューニングしたりする必要があります。ただ、チームメンバーにやり方や方針を変更する際には必ず、ロジックや根拠の説明がセットでなくてはありません。