鈴木:『進撃の巨人』、『僕のヒーローアカデミア』などがよく見られている中、日本語で歌われる主題歌がそのまま広がっていたわけです。そこに(2020年からの)コロナ禍とそれに伴う巣ごもり需要が発生し、アニメ、アニソンとの接触時間が爆発的に増えたことが背景にあります。
そしてもう一つ、忘れてはならないのがゲームです。ゲームにおける日本の存在感は20年~30年という長いスパンであり、最近アニメで日本文化に触れるようになった若い層だけでなく、30代~40代までも影響を与えてきました。その素地があったところに、配信・巣ごもり需要によるアニメとの接触拡大が決定打となったということでしょう。
――ゲームというと、必ずしもJRPG(ジャパニーズロールプレイングゲーム)などの日本のゲームが、海外で人気が維持されてきたというわけではない、という理解ですが、海外のゲームが日本のアニメ的な表現を取り入れてきた経緯は確かにありますね。