どんなに仕事で成果を出しても、周りから「評価」されなければ無意味である……あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。新刊『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化した歴史的な一冊だ。職場で「実力を適切にアピールする「見せ方」の技術」をまとめた本書は、発売直後から賛否両論を巻き起こし、「こんな本が30年前に欲しかった」「人間の深層心理を突いている」「上司サイドにも対策が必要」などと話題沸騰中である。今回はその中から「出世する人の特徴」についてお伝えする。
優秀な営業はお客さんを「ランク付け」する
優秀な営業担当が必ず行なっている行動の一つにお客さんのランク付けがあります。僕が勤めるメガバンクでは多い人は一人で100社以上の担当先を持ちます。しかし、意外とランク付けができていない営業担当は多いです。
ランク付けをすると、自分にとって真にコスパのいいお客さんが誰なのかが明確化されます。コスパのいいお客さんを優先して対応することで、結果的に営業で成績を上げやすくなるのです。
お客さんをランク付けするのは悪ではない
お客さんをだいたい3段階くらいにランク付けしてみてください。Aランク、Bランク、Cランクといった具合です。ランク別の対応策を次の図にまとめています。
また、このランク付けについては、お客さんにもしっかりと認識していただくことが重要です。もちろん、Cランクのお客さんに「あなたはCランクです」と言うと怒られてしまうので、あなたの行動で時間をかけて理解してもらうのが最も有効です。お客さんも人間なので、何度もそっけない対応が繰り返されると段々とわかってくると思います。
ビジネスはボランティアではない
Cランクのお客さんへの対応を「やりすぎでは?」と思ってしまう人もいるかもしれません。目の前に困っている人がいたら助けたいと思うのが人の性です。
ただ、ゆめゆめ忘れてはいけないのは、私たちがしていることはボランティアではなくビジネスだということです。もし、あなたがCランクのお客さんへの対応に抵抗があるのならば、もっとドライになるようにマインドを変えていってください。その先に今より良い会社員人生が待っています。
以上のように、常にお客さんごとにコスパを意識しながら対応することで、無駄で面倒なお客さんに対応することを避けられます。これにより大事にすべきお客さんに向き合う時間を捻出できるので、本来あなたが目指すべき会社員像に一歩近づけるでしょう。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)