紙での作業でドライアイ防止
読書は電子ペーパーがおすすめ

「まばたきが減ったくらいで、何も困らないでしょう?」という人がいるかもしれませんが、それが大問題なのです。

 まばたきの回数を比較してみましょう。

 ボーッとくつろいでいるときや景色を視ているときは1分間に大体20回、読書中は12回、パソコン・スマホを視ているときはなんと6~7回にまで落ち込むといわれています。

 このように、まばたきの回数が少ないと、ドライアイを招きかねません。

 ですから、発光体を視る時間はなるべく短く。そして、紙に出力できるものはプリントをして、デジタルの画面ではなく紙の状態で作業をするのがおすすめです。

 昨今、ペーパーレスが叫ばれています。

 時代に逆行しているように聞こえるかもしれませんが「視る投資」(編集部注/目のケアは早く始めるほど大きなリターンが望める点で、投資に似ていると筆者は指摘する)の観点からいうと、実は「紙で視る」ほうが“マシ”なのです。

 これは読書についてもいえることです。電子書籍よりも紙の書籍のほうが断然目に優しいのです。ただ、最近は情勢が嬉しい方向に変わってきました。

 そもそも「電子書籍」には2種類あります。スマホやタブレットに専用アプリを入れて読むスタイルと、「電子書籍リーダー」という「電子書籍を読むための専用の端末」で読むスタイルです。

「電子書籍を楽しむなら、手持ちのスマホやタブレットで十分」と考える人は多いでしょう。しかし目への負担を考えると、電子書籍リーダーのほうがおすすめです。

 最近の電子書籍リーダーの多くには「電子ペーパー」という液晶とは異なる表示技術が使われているからです(黒と白の粒子が入った小さいカプセル状のものに電気を流し、黒の面を入れ替えて表示しています)。

 バックライトの発光がないため目に優しく、電子ペーパーという名前通り、紙の書籍と同じような読み心地なのです。

 このように、便利さや楽しさを手放さない方向で「視る投資」は実践できます。

 液晶画面を視る長さを、賢く減らしていきませんか。