「目の寿命は70歳」という定説
80歳以上はほぼ全員が白内障に

 投資信託でいうと、運用が終わって投資家に資金を返還する日を満期と呼びます。

 このように明確な区切りがあると、その日に向かってポジティブに過ごせます。

「視る投資」についても、この「満期」という考え方を活用できます。私は「70歳」が「視る投資」の“満期”と捉えています。

 なぜなら「目の寿命=70歳」というのが定説だからです。

 それは「70歳になったら、みな失明する」という意味ではありません。

「多少のトラブルはあっても、70歳まで自分の目を保つことができれば上出来」というニュアンスです。

 というのも70代以降に「白内障」の手術を受け、「水晶体」という目のレンズを人工レンズに入れ替える人が非常に多いのです。

 目以外の臓器で、70代以降に「人工臓器に変えなければいけないパーツ」は、なかなかありません。

 たとえばひざが悪い人などで人工関節の手術を受ける人はいますが、その年代の人すべてがそうではないでしょう。

 つまり、目(水晶体)とは酷使しやすく、劣化もしやすい臓器なのです。

 なぜ水晶体が劣化しやすいのかというと、透明性を保つ必要があるからです。

「視る力」をキープするには、透明でなければいけません。

 実際、赤ちゃんの目は曇りがなく、透明です。

 しかし、年を重ねれば重ねるほど、紫外線などの影響で徐々に濁っていくわけです。

 生卵をゆでると、白身が白く硬くなるのと似ていて、一度濁ると二度と元には戻りません。それと同じことだと捉えてください。

 白内障は、50代で5割以上、80歳以上はほぼ全員が発症するとされます。

 なかには、10代~30代に手術をする人だっています。

 ですから「目の寿命70歳説」には、非常に説得力があるでしょう。

 あなたも70歳まで健やかな目でいることを目指しませんか。

 投資信託は基本的に「預けっぱなし」「任せっぱなし」の金融商品です。

 でも「視る投資」は違います。誰かに任せっぱなしということはありません。

「自分の毎日の積み重ねで配当金は変えられる」と捉えてください。

 自分の頑張り次第で、結果なんていくらでも変えられるのです。

「70歳」という満期を目指して、目の寿命を少しでも延ばしていきましょう。

 現在、目の問題を抱えている人にも同じことがいえます。

 今の目の状態がどうであろうと「それ以上に悪くならないよう努めること」も立派な“投資”です。