知識が豊富で野心のある、いわゆる「面白い」タイプよりも、無難でおとなしく、自分が知らないことを言わない後輩がこのような男性からは好かれます。
面白いタイプは脅威となる可能性が高いからです。
「徹底的に踏みつぶして、這い上がってくるやつだけ使えばいい」
大学に学生として在籍していた頃、ある研究室の教授が「東大は教育するのがとても楽な大学だ」と言っていたのを耳にしたことがあります。
「徹底的に踏みつぶして、這い上がってくるやつだけを使えばいい」というお考えでいらしたのです。
ただし、これは、そもそも学生側に能力も一定以上あることが入試によって保証されており、野心があることもわかっている環境だから使える方法です。
這い上がってくる人、使える人が入ってくるところでなくてはこの考え方は成立しません。
「こいつは見所がある」と思うからこそ、最初に厳しくするのも一つの教育方法たり得るという部分があったのでしょう。
しかしながら、まずは徹底的に踏みつぶすというその姿勢にはぞっとさせられるようなドロドロしたものを感じさせられました。
研究室はある意味「疑似家族」。閉鎖的で密な関係が築かれる場所だからこそ、「父の子殺し」にも似た現象が生まれたのかもしれません。
才能ある若きインターンを持て余してしまう社員
つい最近、ある大企業に勤務する方とお話をする機会がありました。
その会社はインターンシップ制度を取り入れていて、大学生はもちろん、大学を途中で辞めてしまった子でも、見どころのある子を集めて教育するシステムがあるとのこと。
しかし、いざ蓋を開けてみると、大学を中退している子たちの中に、とても斬新な発想を持っている子がいることがしばしばあるそうです。
でも彼らがそれを提案してくると、役員はそのアイデアを持て余してしまう。
役員は自分の手柄になるわけでもないし、その子たちをすごく使いにくいのだといいます。
「正直困っています」と苦笑いされていました。自分の知らないことを知っている若い子たちが怖いから、やんわり芽をつぶそうとする。