徳を身につけるためには「7つの身につけたい習慣」(内的コントロール)を実践することが大事です。

 そして、同時に「7つの致命的習慣」(外的コントロール)と呼ばれる“やってはいけない習慣”をやめることが大事です。これら2つを次で詳しくお伝えします。

7つの「身につけたい習慣」を
実践して部下の信頼を得よう

 まず「7つの身につけたい習慣」は次の7つに分類されます。

1.傾聴する:相手の話を途中で遮らずに最後まで聞くこと。先に答えを用意して誘導するようなことをせず、相手の発言を理解しようとする気持ちで聞きます。7つの中で最も大事なものです。

2.支援する:相手の目的・目標を達成するために必要なアドバイスや情報提供を行うこと。部下の目的・目標達成のために、あなたが与えられるものは何か書き出して、具体的に実行してみましょう。

3.励ます:現状、うまくいっていない・壁にぶつかっている人や、失敗してしまった人に対して、未来へつながるプラスの力づけをすること。批判をしてはいけませんし、単に「大丈夫、できるよ」と軽く言うものでもありません。言葉よりも寄り添う気持ちが大事です。

4.尊敬する:相手を「自分よりも有能である」と考えて、具体的に自分より優れているところを言葉にして伝えること。「ここがすごい」「教えてほしい」「自分にはできない」「センスがある」など、自分にはないけど相手にはあるものを伝えます。「心で思っている」だけでは「伝えていない」と同じなので注意です。

 5.信頼する:相手に対して「この領域で力を発揮してくれる存在である」と、信じて任せること。「目標達成できないんじゃないか」「行動しないんじゃないか」という気持ちよりも、相手を信じるほうを選び、待ちます。時には親が子に示すような忍耐が必要になります。

 6.受容する:自分と意見が異なる場合に「いや、違う」と真っ向から否定しないこと。まず「なるほど、そうか」「君はそう考えたんだね」「そういう意見もあるんだね」と一旦キャッチします。「私もそう思う」と同調したり、受け入れる必要はありません。あくまでも受け止め、理解してあげます。ある意味、非常に難しいことでもあります。