「頑張っているのに、結果がついてこない」「必死に仕事をしても締め切りに間に合わない」同僚は次々と仕事を片付け、成果を出し、上司にも信頼されているのに、「なんでこんなに差がつくんだ……」と自信を失ったとき、どうすればいいのでしょうか?
ビジネススキルを発信するTikTokのフォロワーが19万人を超え『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の著者である「にっしー社長」こと西原亮氏に教えてもらった「超優秀な人が秘かにしている仕事のコツ」を本記事で紹介します。
「~らしい」には要注意
対面であっても、ネット上のコミュニケーションでも「~らしい」という言葉を使う人は多くいます。しかし、この「~らしい」は要注意です。
「ダイエットには炭水化物を抜くことが一番効果的らしいよ」
こう言った人に「なぜ?」と質問してみてください。
おそらく、90%以上の確率で、言葉に詰まります。
そしてほとんどの人は「ネットに載っていた」や「SNSに○○さんが投稿していた」と回答するでしょう。
「~らしい」という言葉を使った場合は、自分の理解というフィルターを通さずに、鵜呑みにした情報をそのまま伝えているにすぎないのです。
人に説明をしたとしても、根拠を示すことができないため、納得させることができません。
もし仕事で「~らしい」を発している人がいたら、それは思考停止している証です。
まわりの信用を失う予備軍とみなされるので注意してください。
人を動かす根拠の3つの観点
あらゆる仕事の根本は「人を動かすこと」です。
営業は人を動かして契約に結びつけます。バックオフィスでは請求書を発行し、支払うように人を動かします。PRではSNSによりよい投稿をして、人を動かし、「いいね!」をもらいます。
すべて「人が動く」ことで成立します。
人を動かすには根拠が必要です。社内外にかかわらず、根拠をもって人に説明しなければなりません。
そこで、根拠をもって説明ができるように「情報をインプットする3つの観点」を紹介します。
①“What is it?”=それは何?
②“Why so?”=なぜそうなの?
③“So what”=だから何なの?
インプットをするときは、この3つの観点を頭の中で問い続けることが大切です。
当たり前の、極めてシンプルな問いです。しかし、非常に地道な作業が求められます。
疑問を放置せず、調べ尽くすクセをつける
たとえば、「身体を絞り効果的なダイエットをするにはどうしたらいいか?」というテーマを調べ、実行するとします。
ふつうに調べると、下記のような行動をとりがちです。
「Google検索やXで調べたところ、炭水化物抜きダイエットが効果的で継続性も高いらしいので、それに取り組む」
検索で「ダイエット 効果的 継続しやすい」などと入力し、出てきた情報を鵜呑みにするケースです。
このケースの人に説明を求めると、語尾に「~らしい」がついてしまいます。
つまり、「根拠はわからないが、ネットに載っていたから」という理由で行動し、他人にも伝えてしまうのです。
一方で、「インプットするうえで必要な3つの観点」をもとに検索作業を行うとどうなるのでしょうか。
調べた結果に対して、以下のような疑問が湧いてくるはずです。
・炭水化物とは何のこと?
・なぜ炭水化物を抜くと、ダイエットに効果的なのか?
・糖質を減らした結果、何が起きるの?
これらの疑問をもとに、さらに自分自身で「問い」を立てていきます。
・炭水化物を抜くとなぜダイエットに効果的なのか?
・具体的に炭水化物のどの成分が人を太らせるのか?
・糖質と脂質の違いは何か?
・脂質を取っていい理由は何か?
・炭水化物を抜いても健康上の問題はないか?
・その他の成分でダイエットに効果的なものはないか?
・そもそも食事以外でダイエットを効果的にできないか?
・サプリメントによるダイエットの効果はどうか?
・サプリメントのどの成分で痩せるのか?
・どのくらいの期間が必要なのか?
・継続摂取による身体の被害はないか?
・医薬品摂取によるダイエットの効果はどうか?
・そもそもダイエット効果のある医薬品はあるのか?
・サプリメントと比べて金額は安いか?
・最もダイエットに効果的なトレーニングはないか?
いかがでしょうか?
一度調べはじめると、調べるほど、どんどん新しい疑問が湧いてきます。
その疑問をすべて解決するまで調べ続けることで、人を説得できるだけの根拠を自分で構築できるのです。
3つの観点を意識するかしないかで、圧倒的な情報量の差が生まれます。
「いろんなことを知っている人」や「どんな分野でも語れる人」は、例外なく自分の疑問がなくなるまで、調べ続けている人です。
ぜひ、あなたも調べ尽くす習慣を身につけてください。
(本記事は『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』の一部を抜粋・編集したものです)