どんなに仕事で成果を出しても、周りから「評価」されなければ無意味である……あなたも、自分より能力が低い人がなぜか上司から高く評価されていて、イラッとした経験があるはず。ではこのような「なぜか評価される人」の“戦略”を、あなたは知っているだろうか。新刊『雑用は上司の隣でやりなさい』は「周りに実力を“評価させる”戦略」を初めて言語化した歴史的な一冊だ。職場で「実力を適切にアピールする「見せ方」の技術」をまとめた本書は、発売直後から賛否両論を巻き起こし、「こんな本が30年前に欲しかった」「人間の深層心理を突いている」「上司サイドにも対策が必要」などと話題沸騰中である。今回はその中から「出世する人の特徴」についてお伝えする。
「雑談が多い人」は出世する
あなたの会社には雑談をする人はいるでしょうか。おそらく、全く雑談をしない真面目で寡黙な人も、雑談が多い人もいると思います。
僕の勤めるメガバンクでも同様で、仕事中にずっと気難しく話しかけるなオーラを出している人と、フラフラと支店内を回遊しながら雑談を積極的にする人と両方がいます。
一見、真面目に効率的に働く人の方が出世しやすそうに感じるかもしれないですが、伝統的な日本企業のサラリーマンにおいては、雑談が多い人の方が出世していく傾向が高いです。
なぜそのようなことになるのかを解説します。
戦略的に「情報」をつかむ
雑談をする人には、大きく2種類の人がいます。1つ目は単にお喋りが好きな人、2つ目は戦略的に雑談をしている人です。
前者の方は仕事とか関係なく雑談をしている人なのであまり真似する必要はありません。一方で、後者の方の戦略を深掘りしていくと、出世する可能性を高めることが可能です。
戦略的に雑談をする人は、雑談をすることによるメリットをちゃんと理解しています。雑談のメリットは、「情報が入ってきやすくなる」ことです。あなたが仮にどうしても話を聞いてもらいたいプライベートな出来事があった時、次のうちどちらに話しかけるでしょうか。
B:全く雑談をしていない人
当然にして前者になりますよね。このような関係性を全ての部署内の人と構築することで、強力な情報ネットワークを得ることが出来ます。「AさんとBさんは実は仲良くない」、とか「Cさんが近々産休に入られるらしい」とか、「Dさんが最近忙しそう」などです。これらの情報は仕事を誰かに頼む上でも重宝しますよね。
このように、職場における雑談はたくさんのメリットがあります。「雑談なんて」と斜に構えてしまわずに、損しない方法を覚えておくとよいでしょう。
(本記事は『雑用は上司の隣でやりなさい』に関する書き下ろし原稿です)