すると、面白いこと、ワクワクすることがどんどん生まれるので、さらに発信力が増して、強力なスパイラルになっていきます。
また、経営者が何かを始めようとすると、足を引っ張る人が現れることがあります。足を引っ張らないまでも、嫉妬されたり、無視されたりすることもあり得ます。でも会社が「応援されるモード」になっていればそういうことは起きづらくなる。むしろ、お客さんだけでなく他の経営者も応援してくれるようになるはずです。
「推される」企業に
なるためのポイント
これからの企業がうまくいくためのキーワードは「推し」です。
企業が「推される」と、事業がうまくいくのはもちろん、優秀な人も集まってきますし、投資も集まるでしょう。逆に「推されない」企業は、たとえ一瞬事業がうまくいっても、採用には不利だし、お金も集まってきません。
では、推される企業になるにはどうすればいいのか?
竹村俊助 著
まずは事業・プロダクトを磨くことです。あたりまえですが、いちばん重要。そもそもの事業やプロダクトが社会に貢献していたり、課題を解決したり、素敵なものじゃないと推してはもらえません。
2つめは「その事実を伝える」ことです。「いいものだけ作っていればそれでいい」というほど甘くないのが現代です。競合だって多いし、みんないいものを作っているのは同じ。どこで差別化するかというと、その事実を伝えること。きちんと認知を獲得することです。さらに、裏にある思いやストーリーを伝えられればベスト。「美味しいリンゴ」というよりも「無農薬にこだわった農家が20 年かけてたどり着いた美味しいリンゴ」のほうが「推せ」ます。
さらに付け加えるなら、自画自賛しないことも大切です。ことさらに自分たちを褒めたり、派手に宣伝したりするのはむしろ逆効果。あくまで自分たちのことを素直に語る。事実ベースで伝える。そしてゆくゆくは「自分で言う」のではなく、第三者から「言ってもらえる」ようになれば最高です。「俺すごいでしょ」よりも「あの人すごいよ」のほうが強力でしょう。それが真の「推される」企業なのです。