「幹事、やってくれない?」は三流、では一流が使っている「人を動かす伝え方」4つの型は?写真はイメージです Photo:PIXTA

年末年始は忘年会や新年会など、飲み会の多い時期です。とある会社の係長Fさんは、若手社員のGさんに幹事を頼みたいと考えていますが、果たしてうまくいくでしょうか? 今回は、頼みにくいことを相手に快く引き受けてもらえる4つの「伝え型」を紹介します。

本稿は、井手やすたか著『伝え方図鑑 当てはめるだけで「結果」が変わる!コミュニケーション・フレーム73』(SBクリエイティブ)の一部を抜粋・編集したものです。

「歓送迎会の幹事のお願い」

ケース:歓送迎会の幹事を若手にお願いしたい係長Fさん

 今回は、相手にお願いしたいことがあるとき、それを達成するための最適な伝え方を紹介します。実践編として、日常生活で最も悩む機会が多そうな「その人の負担になるからちょっと頼みづらいけど、頼む必要がある」シチュエーションを想定し、使えそうな「伝え型」をいくつか当てはめていきたいと思います。

【状況】

 とある部署の係長であるFさん。人事異動の季節に歓送迎会が開かれることになりました。こういった会の幹事は若手社員が担当するのが恒例。Gさんに頼もうと目星はつけたものの、最近の若い人は飲み会にあまり積極的でないという時代でもあるため、Fさんはその伝え方に悩んでいます。

29【「選ばせる」の型】

「歓送迎会の幹事、やってくれない?」と本題をそのままぶつけると、どんな人でもちょっと尻込みしてしまいます。そこでこの型の出番です。幹事をやったとして、その先の選択肢、たとえばお店の候補をいくつか提示し、その選択権をGさんに与えてみるのはどうでしょうか。

「今度の歓送迎会はGくんに幹事を頼みたくて。ごはんがおいしい和食系、円卓を囲める中華系、おしゃれなイタリアン系、どれがいいと思う?」

「幹事、やってくれない?」は三流、では一流が使っている「人を動かす伝え方」4つの型は?29【「選ばせる」の型】
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 この聞き方であれば、幹事を任命されてしまった事実に少し嫌な気持ちは感じるかもしれませんが、その先の、会場の選択権を任されたことでGさんに自主性が生まれそうな気がします。