ステップ3:3つの質問に答える

 これで、フレームの右半分のうち「Q?」と「A?」が埋まりました。続いて右下部分を埋めていきます。もう一度、「緑ペン」を出してください。

 そして、図1-5のように3つの問いを記入していきます。

・何が良かったのか? ………What?
・なぜ良いと感じたか? ………Why?
・どう活用したか? ………How?

 毎回この質問文で固定する必要はないのですが、最もオーソドックスな並びとしてはこれで良いと思います。ポイントは、前述の「3つの疑問」を解消するような質問にすること。これが、トヨタの「紙1枚」資料から抽出した本質でした。

「紙1枚」読書法~トヨタで学んだフレームワークを実践する3つのステップ早く読めて、忘れない、思考力が深まる 「紙1枚! 」読書法』(浅田すぐる 著、SBクリエイティブ)

 「What?」「Why?」「How?」を駆使すれば概要を1パターンでまとめていけるし、自分だけでなく第3者にとっても伝わりやすい端的な説明ができるようになります。

 質問が確定したら、「青ペン」に切り替えて各問いの答えを埋めていきましょう。

 その際、いきなり埋められない場合は、必要に応じて左半分をメモ欄的に活用していってください。ここに、答えの候補となるフレーズやキーワードを本から抜き書きしたり、本を読む中で感じたことや考えたことを、自由に書き出していけばOKです。ただ、空いている枠は2列目の8つ分だけなので、あれもこれも書くわけにはいきません。

 基本的には、頭の中だけで考えをまとめ、答えを埋めることにトライしてみてください。それで行き詰ってしまった時には、脳内完結では限界だと判断します。メモ欄にキーワードを書き出し、リカバリーをはかっていきましょう。

 各問いの答えを埋める欄は3つずつあります。「なぜ、3つなのか?」も前述の通りです。この「紙1枚」の型に全ての要素が反映されていることを、図を見ながらしっかり確認していってください。なお、無理に3つ全てを埋める必要はないので、1つや2つで十分なら、残りは空欄でも構いません。