そもそもおせち料理は、正月三が日を通して食べられるよう、保存性の高い料理が中心でした。代表的なおせち料理には、煮しめ、焼き物、酢の物など、冷めても美味しい料理が用いられています。保存性を高めるために塩や砂糖、醤油などが多めに使用されているのです。
市販のおせちほど、流通の時間なども考慮して、高い保存性が求められます。外食などもそうですが、一般に市販の食品は手作りに比べると塩味や甘味が強く感じられます。すべての市販のおせちに大量の塩や砂糖が使用されているとは言いませんが、手作りに比べると摂取量を調整しづらくなります。知らぬ間に、過剰に塩分と糖分を摂取してしまうことが起こりうるのです。
なので、おせち料理は通常の家庭料理とは違い糖分や塩分の摂りすぎが懸念される食べ物で、食べ過ぎに注意する必要があります。佃煮や田作り、きんとんや伊達巻き、ようかんなど、甘くて味の濃いものが多いですよね。
糖分を摂りすぎると、ブドウ糖がインスリンによって中性脂肪に変換され、脂肪細胞に蓄積されます。その結果、肥満や生活習慣病のリスクが高まります。
塩分を摂りすぎると、ナトリウムによって血圧が上昇し、動脈硬化を促進します。また、塩分は水分を体内に引き込むため、腎臓に負担がかかります。胃の粘膜にもダメージを与えるため、胃がんのリスクが高まる可能性もあります。
さらに加工品は本来食材が持つ栄養素の損失が増え、見せかけの食べものになってしまうことも懸念されます。キレイに見せるために手を加えることで、ビタミンやミネラル、食品が持つポリフェノールなどの機能性成分を失い、さらに糖分や塩分を多量に使うとなると、冒頭に触れた「ま・ご・わ・や・さ・し・い」が意味をなさなくなります。
正月太り、血糖値・血圧の上昇を予防する
年末年始に摂りたい食材
塩分や糖分の摂りすぎに気を付けつつ、ナトリウムの排出に役立つカリウムや糖の吸収を緩やかにする食物繊維、ビタミン・ミネラルが含まれる「フレッシュな野菜や果物」を摂りながら、栄養バランスを整えましょう。
それから、酢をうまく活用しましょう。酢の主成分である酢酸は、脂肪の合成を抑え正月太りの予防、肝臓の酵素を活性化させて二日酔い予防、血糖値の上昇抑制、高めの血圧の低下など、おせちの落とし穴から身を守るのに役立ちます。紅白なますだけは塩分と糖分控えめでたっぷりお酢を使って手作りするのもおすすめです。
おせちには、保存性や仕上がりの観点から添加物が多数使われています。すべての添加物を闇雲に危険視する必要はありません。くれぐれも塩分や糖分の取りすぎによる弊害にはご注意ください。