特におせちは冷凍での流通も多く、食べる前まで冷凍保存し直前に解凍して盛り合わせるタイプは、販売側も購入側も受け取り調整しやすいのです。またスーパーに並ぶおせち用商品も冷凍品は多く見かけます。
冷凍変性を防ぐためによく使われるのが「ソルビット」「ポリリン酸ナトリウム」「トレハロース」「増粘多糖類」「乳化剤」などです。これらは「変色防止剤」「酸化防止剤」「乾燥防止剤」の働きをして、複合的に冷凍変性を防ぎます。
ソルビットは、じゃがいもやとうもろこしなどのデンプン由来の天然の糖アルコールで、ポリリン酸ナトリウムは、多くの生物の体内にある成分で、高い抗菌作用から歯磨き粉や食品添加物として使用されています。
トレハロースはきのこや酵母、海藻類、エビなど身近な食品に含まれる天然の糖質で食感や風味を保つ用途でパンやお菓子など幅広く使われています。
3. 見栄えを良くする
晴れの日の料理であるため見栄えはなにより重要です。蓋を開けたときにパッと鮮やかで、つやのある料理が詰まっていたら、それだけで卓上が華やかになります。
数の子やレンコンは漂白剤を使用し、黒豆は黒々とつややかに仕上げるための硫酸第一鉄を使用します。栗きんとんは栗を一度漂白した後、クチナシ色素でキレイな黄色に仕上げます。
おせちは一般の食品以上に「着色料」が大量に使われる傾向にあります。ただし、これらの漂白剤や着色料は、発がん性についても厳しく評価されており、適切な使用量であれば健康への影響はないとされています。
家庭で作る場合もお酢で漂白し、栗きんとんにクチナシの実を潰して黄色く仕上げる程度は可能です。クチナシの色素はクロシンやクロセチンなどの抗酸化物質で、体内の活性酸素を除去する効果がある物質です。
添加物より危険!
○○と○○に要注意
確かに、素材だけを見れば健康的に見えるおせち料理ですが、実は食べ過ぎ注意な食べ物だということはあまり知られていません。一体、どこに“落とし穴”が隠されているのでしょうか。