ある調査では、企業訪問してみると営業実態がない“ペーパーカンパニー”であることが判明したこともありました。

(3)関係者へのヒアリング
 同業他社や取引銀行、仕入れ先、顧客など第三者からの情報収集も重要な調査です。

 対象企業に関係する評判や資金繰りの状況、経営者の人柄、現場の実態など、表には出てこない情報をつかむことで、リスクや情報の信憑(しんぴょう)性を具体的に把握することができます。

(4)潜入調査
 私たち探偵は存在をいかに消せるかが重要なスキルになりますが、特に深刻なケースでは潜入調査を行うこともあります。

 例えば、新規客として対象企業の商談方法や設立のきっかけや経営方法など聞き取り、不正の証拠となりうる情報を得る手法をはじめ、他にもたくさんのケースがあります。

 しかし、潜入調査は対象者に認識されてしまうという高いリスクを伴いますが、貴重な情報を収集する手段としてはとても有効です。

 このような調査方法で依頼に応えるのですが、どんな調査にもおいても法律や倫理規範を順守することは絶対条件です。

 違法な手段で得た情報は、信頼性に欠け、裁判で有効な証拠にならなくなるだけではなく、依頼主や探偵事務所自身のリスクとなります。そのため、私たち探偵は合法的な手法を徹底し、信頼性の高い情報を提供することを第一としています。

企業の信用調査を
専門にする探偵も

 探偵は、人捜しや浮気調査など個人の事案を取り扱うことが多いと思われているかと思いますが、こういった企業からの調査依頼もまれに行います。一部には専門に扱う探偵もいます。

 企業や職場で取引先の信用問題や競合他社の動向、社内の背任行為などの悩みや問題がありましたら、一度探偵に相談してみることをおすすめいたします。

「企業信用調査で目には見えないリスクを明るみに出す探偵」。点と点が線になる探偵トークでした。

※本稿は実際の事例に基づいて構成していますが、プライバシー保護のため個人名は全て仮名とし、一部を脚色しています。