半端なく大量な洗濯物を前に、「こまめに洗濯すりゃいいものを、あたしゃ情けないよ……」と『ちびまる子ちゃん』のまるちゃん口調で自分にツッコみつつも、わかっちゃいるけどやめられない。いつも同じ洗濯の選択。「一番洗いたいものは?」と問われれば、もはやこの習慣から足を洗いたい。

洗濯への関心は
きっとずっと乾いたまま

 そして最後の難関は取り込んだ洗濯物だ。どうせまたすぐに着るからと、しっかりとは畳まない。下着、靴下、インナーシャツ、タオルとで仕分けして、それぞれの所定の棚にぶち込んでいくだけだ。

 しかも取り込むのは洗濯物だけでハンガーまでは取り込まない。常に浴室にかけっぱなしだ。いいマンションのコンシェルジュ並みに常駐しているハンガー。そんな常駐ハンガーだが、種類も大きさもバラバラだ。

 クリーニングに出して返ってくる時についてくるハンガー、スーツを作った時についてきたハンガー、ワイヤーのハンガー、IKEAのハンガー、実家から持ってきてこれもう何年使ってるねんのハンガー……。ベテランハンガーとルーキーハンガーの見事な融合がなされていて、スポーツならかなり強いチームだろう。常勝ハンガー軍団だ。

 洗濯物についてあれこれと考えてみたが、結局僕は洗濯物にこれからもきっと関心がわかないだろう。ずっと心が乾いたまま、ドライなまま。柔軟に対応しないといけないのは僕の方だというのはわかっている。ただ、しんどい。

 もう服を着たまま洗車機みたいなところを通ったらピカピカになってしかも乾いてるみたいな洗人機、誰か作ってくれないだろうか。

 そんなことを考えながら洗濯機を回す。今日も僕にとって洗濯は洗浄ならぬ戦場だ。