競争を経験させて「特技」に引き上げる
不思議に思うかもしれませんが、アイリーン・グー選手のように、スポーツに真剣に打ち込んでいる子どもは勉強も頑張れるようになります。
「自分はできる」という自信があるから、勉強にも向き合えるのです。「特技」レベルの何かを持っている子どもは、できない自分が嫌いなのです。ですから、努力してできる自分にしてしまうパワーを持っています。
また打ち込んでいることがある子どもは、宿題などの「やるべきこと」はさっさと終わらせるようになります。打ち込んでいることを思い切りしたいから、自分の時間を切り盛りするタイムマネージメント能力が自然に身につくのです。
ゲームばかりしている、宿題をしない、うるさく言わないと行動しない、そんな子どもは本気で打ち込むことを見つけていないのです。いかなる習い事もただ参加しているだけでは意味がありません。周囲よりも頭一つ抜き出ることによって、自信が大きくなり、他のことにも本気で取り組めるようになります。
習い事を「趣味」で終わらせず、競争に本気でチャレンジさせて、勝ったり負けたり、うまくいったり失敗したりという経験を積ませましょう。それがたくましさを育て、習い事を「特技」レベルに引き上げる近道です。
「失敗しても、負けてもいい!だから怖がらずに思い切りやりな!」そう子どもに伝えて背中を押してあげましょう。子どもが負けて落ち込んでいるときは「次に頑張ればいい!」と励まし、頭を切り替えさせてください。
失敗からいかに早く立ち直るか、これも人生の中では大切なレッスンです。失敗をくよくよと長引かせても何のプラスもありません。過ぎたことは忘れて、新しい目標に向かってチャレンジを継続するように励ましてあげてください。
子どもの「健全な競争心」を育てるには競争に参加させることが一番です。失敗したらかわいそうと思わず、失敗から学ぶことを優先させてください。子ども時代の失敗などいくらでもやり直しができます。親が「次に頑張ればいい」という姿勢でいれば、子どもは失敗を恐れず、チャレンジを継続できる「たくましい心」を手に入れることができます。
最後にグー選手のテレビインタビューの抜粋をご紹介します。
「いくつもの異なることができる環境は非常に重要だと思う。私はそれを楽しんでいるし、大好き。2019年にはパリ・ファッションウイークに行って、あれはおそらく人生最高の1週間だった…スキーを悪く言うわけじゃないけどね!」