しかし今の私は、日々健康でいられること、友人と食事ができること、家族と話せることといった非物質なものが幸せです。感じ方が変化してきていると実感していますし、こちらの幸せの方が何年も持続しています。
もちろん、会社員時代も健康でしたし、友人と食事はできますし、家族と話もできるのですが、何が変わったかというと物事の受け取り方が変わったように思います。この気持ちの変化について、次のようなエピソードをご紹介します。
神社でお参りするとき、神様に何をお願いする?
神社に行ってお参りをする時のこと。私が会社員の頃は、
・今年はこれができるようになりますように
・いい成果が上げられますように
といったように、何かを成し遂げられるよう神様にお願いすることが多かったように思います。
ですが会社を辞めた現在では、神社に行った際、神様に
・今日も私は生きていて、ここに来られました。健康でいられることに感謝します。
・昨日も友人たちと楽しいランチを過ごすことができました。ありがとうございます。
・今日は奥さんとこんなことを話して笑い合いました。楽しい人生に感謝です。
と、感謝の言葉を述べるようになりました。
まこ、寺澤伸洋 著
そう、神社は神様にお願いをする場所ではなく、神様に感謝を伝える場所だったのです。会社員でも退職後でも、見えている事象は同じ。ですが、生きていることや友人と食事できること、家族で笑いあえたことに感謝の意を感じることはあまりなかったように思います。競争から脱け出すことで、神様にお願いをすることがなくなり、心に余白が出てきたということなのかもしれません。
このように、私は会社を早期退職し、競争社会から距離を取ることで、本当の幸せの形・考え方にようやく少し近づけたと感じています。この考え方で得られる幸せは本当に持続性のあるもの。ですから、ぜひ退職前から「他人と比較をしない幸せ」について、思いをはせてみてください。間違いなく幸福度が上がりますよ。