【この本の要点3】
リモート会議では、対面の場に比べて圧倒的に相手の情報が不足している。そのため一流は、冒頭で挨拶に続けて軽い質問をして相手の反応を見てから、その後の展開を決めている。
おすすめポイント
会議や商談で自分の意図や肝心なポイントがうまく伝わらず、苦労した……。ビジネスシーンで、自分の説明が相手にうまく伝わらなかった経験をお持ちの方は多いのではないだろうか。あのとき、どうすればよかったのだろう――その答えは本書の中にあった。
本書では、45の項目に分けて、三流、二流、一流の説明はどんなものなのかを教えてくれる。各項目が端的に「わかりやすい説明」で記載されているので、非常に理解しやすい。本書にまとめられているノウハウは、著者自身の周囲にいた一流のビジネスパーソンから学び、ブラッシュアップしたものだという。
たとえば、「結論から話す」はわかりやすい説明のコツとしてしばしば挙げられるものだが、一流は前提、背景、根拠から話しはじめたり、結論を言わなかったりすることもある。そのときの状況によって、相手が求めるものを把握してから、適切な構成で話しているのだ。
たしかに、結論を求められているときもあれば、前提、背景、根拠から伝えたほうがいいときもあるし、「ただ話を聞いてほしいだけ」というケースもあるだろう。
一読のすすめ
本書は説明に自信がない方はもちろん、実は自信を持っている方にもおすすめしたい1冊である。社会人としての経験が長く、説明に多少の自信を持っている人でも、本書を通して新たな考え方を学べる。
たとえば、ビジネススキルとして王道のPREP法(結論・理由・具体例・結論の順番で話し、説得力を高める方法)。よく使われる手法だが、一流は相手に伝えるために順番を変えたり、不要なものを取り除いたりしているそうだ。「伝わらないときはいったん説明を放棄する」などといった教えも、驚くと同時に納得できるものだ。
著者自身、駆け出しのビジネスパーソンのときは、説明下手で営業成績最下位だったという経験を持つ。そこから一念発起し、現在は伝わる話し方を教える立場になった。
そんな著者のノウハウは明快で、リモートの打ち合わせやテキストでのやり取りでも使える。自身のスキルを棚卸しし、ブラッシュアップするために、ぜひ読んでみてほしい。
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本の要約サービスflier編集部 著