お金を貯めるには、「1回の支出よりも固定費を見直す」「金額が大きな支出から見直す」の2点に注意することが重要だという。
固定費のなかで大物とされる「家」については、「リセールバリューの高い家を買えるならマイホームがお得だが、選ぶ自信がない人は賃貸が得」とシンプル。
ただし、リセールバリューの高い優良な物件を素人が購入するのはほぼ不可能なので、経済的自由を目指すなら「賃貸に住む」のが王道だという。
本書ではこのようにわかりやすいアドバイスが図表とともに紹介されている。軽い読み物を読んでいるような軽快さで、いつの間にか「経済的自由」を手に入れるためのマネーリテラシーが身についているはずだ。
一読のすすめ
本書には、10代で起業し、さまざまな失敗や成功を繰り返してきた著者ならではの「お金」に関する知識が凝縮されている。副業や投資の失敗例、投資で増やしたお金の取り崩し方など、知っておきたい知識が満載だ。
さらに深掘りしたい方はこちら
https://www.flierinc.com/summary/2537
お金にまつわる「普遍の真理」
資産形成の心構えが書かれた本
著者/ジョージ・S・クレイソン(実業家)
訳者/楡井浩一
【この本の要点1】
稼ぎの十分の一を貯蓄したとしても、暮らし向きは少しも悪くはならない。それどころか以前よりお金が流れ込んでくるようになる。
【この本の要点2】
貯えたお金を働かせることで、絶え間なく定期収入が入ってくる富の流れを生み出すべきだ。
【この本の要点3】
「なんとなく金持ちになりたい」と願う人は、目的意識を欠いている。一方で「金貨を五枚得たい」と願う人は、その明確な願望を達成すべく努力する。
【この本の要点4】
黄金の扱いに秀でた者の助言に熱心に耳を傾ける持ち主から、黄金が離れることはない。
おすすめポイント
普遍の真理が書かれた1冊だ。
本書は100年近くも読み継がれており、資産形成の心構えを書いたものとしては古典にあたる。説かれている内容は、以下のように要約できる。
「得た稼ぎの十分の一を何が何でも貯金し続ける。お金が貯まったら適切なアドバイザーの助言も得て堅実な投資を実践していく。するとお金がお金を生む状態となり定期収入が入ってきて金銭的な成功に近づく」――きわめてシンプルではないか。