住宅ローン審査に通りやすい
理想的な11の条件とは
家賃も物価も金利も上がる中、毎月の住宅費の支出は大きいものです。住宅ローンが借りられたら月々の返済は楽になります。58歳の竹内さんは完済まで35年のローンは組めないので、10〜20年の短期間のローンしか組めず、毎月の返済額は大きくなります。結局、家賃を上回ってしまう計算式が提示されました。
まず、銀行は竹内さんが「転職して1年未満であること」「退職金が300万円しかもらえないこと」「過去に車のローンの返済が滞っていたこと」を指摘。さらに築30年のマンションは「修繕積立金が数百万円しかなく、将来の建て替え費用が不十分」「来年、実施される大規模修繕費のために借金しなければならないこと」により審査に通りませんでした。
住宅ローンの審査に通りやすい人には、以下の11条件があります。
(1)勤続年数
まず勤続年数は3年以上が理想で、2年以上は必要です。1年未満でも通す金融機関もありますが、金利が上げられる懸念もあります。
(2)頭金
理想はマンション価格の3分の1以上ですが、最低でも1割は必要です。それ以下は、審査が通らないか、金利が高く設定されたり、返済期間を長く設定し利息分を多く負担することになります。
(3)毎月の返済額
月収の2割以下が理想です。35%までが審査に通りやすいのですが、それ以上になると通りにくくなります。竹内さんは月収40万円ですので、 月8万円だとちょうど2割なので大丈夫です。
(4)期間
期間が問題です。ローンを組む場合、完済時の年齢が重要視されます。ソニー銀行のように満85歳未満に設定しているところもありますが、現実的には完済時に70歳としか設定されないことが多いのです。もし完済時年齢が80歳でしたら、意外と高齢でも申し込みできて、毎月の返済額も楽だろうと思うかもしれませんが、実際には、35年の住宅ローンを申し込めるのは、44歳までがほとんどです。そのため50代以上では2割ほどしかローンを組んで購入する人はいないのです。