![【LA水原一平裁判ルポ】「彼は深く深く深く後悔している」。水原弁護の“形容詞戦略”が逆効果になったワケ](https://dol.ismcdn.jp/mwimgs/3/8/650/img_386ae5fb4fbd6149a3099832e2442fb22852484.jpg)
「私はミスター水原の書簡に信憑性があるとは認めない」
多くのファクツが省かれている点と、宣誓の元に書かれた書簡ではない点の2つを、判事は指摘した。
「宣誓する際には、The truth, the whole truth, and nothing but the truth(真実を、全ての真実を、そしてただ真実のみを証言する)という言葉通り、3回も真実だけを隠さず述べることを誓約するのだが、この書簡はそれに従って書かれていない」と判事は言った。
フリードマン弁護士は「形容詞」を多用し、さらに「困窮していた胸の内」を水原被告が切々と手紙に書くことで、判事の温情を誘えると自信を持っていたからこそ、18か月の量刑を求めた。
あえて、プロの弁護士が手紙に細かく手を入れず、本人や家族、友人の肉声をそのまま書簡の形で提出したほうが「効く」と思ったのかもしれない。
だが、ホルコム判事が法廷という民主主義の場で見極めたいのは、ただひとつ、事実だった。
事実を洗いざらい書かず「情」を求めた被告側の作戦は、かえって悪手だったと言えるだろう。
水原被告はあらかじめ用意した文書を読み上げ「I am prepared to be punished(刑罰を受ける準備はできています)」と語り、禁固57か月の量刑を聞き、法廷を去った。
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