ずっと受け身のまま改善の努力をせず、「人間関係が悪い」といって転職しても、転職先でも人間関係が悪くなる可能性はあります。そうなれば、また転職しなければいけません。その点でも、人間関係が悪化したら、すぐ転職を考えるのではなく、まずは改善に取り組むべきなのです。
よく「転職理由に人間関係をあげないほうがよいか」という質問がありますが、私はあげてもよいと思います。ただしここまで述べたように、人間関係を改善する努力や行動を行ったのであれば、という条件付きですが。
面接で転職理由について質問され、「人間関係に問題がありこのような改善の努力を行ったが、私の力が及ばず改善できなかったので転職を考えました」と説明すれば人事も納得し、むしろ好意的に評価されるでしょう。
人間関係が悪いので転職したい、でも改善の努力はしたくない。だから「もっと成長したい」「いまの会社ではやり切った」など、よくありがちな転職理由をあげてお茶を濁そうとしてはいけません。プロのキャリアコンサルタントと同様、経験のある人事には「この人、本音は言っていないな……」と見抜かれるでしょう。
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