ズドーンっという勢いで
周囲の景色が線のように流れる
走り出しはスマートで、ベントレーらしくスーッと自然に動き出す。極太トルクが小さいアクセル開度に反応するのがベントレーらしい。ドライバーがリラックスした状態で事が運ぶ感覚だ。そのままアクセルを踏み増しての加速は相変わらず強力。ズドーンっという勢いで周囲の景色が線のように流れる。この加速感は過去最高。4L・V8ツインターボにさらに過給機としてモーターがアシストする。要するにブースト効果。昨今のスーパーカーと同じ手法だ。しかもその際の音がいい。これまでベントレーのPHEVはV6ベースだったので音の迫力はイマイチだったが、新型はそれを払拭。いままでどおりのV8サウンドを轟かせながらさらなるアクセレーションを達成する。
ハンドリングもグッド。このMAGARIGAWAは後半の連続した上りコーナーでそれを味わえるのだが、これまで同様ハンドリングマシンとしてのパフォーマンスを楽しませてくれた。レーシングカーから生まれたベントレーのDNAはここで発揮される。反力が少なくクセのないパワーステの設定のまま左右にステアリングを動かすと、路面にハリついたまま鼻先がきれいに向きを変える。ロールは不自然なくピタッと抑えられ、ドライバーが不必要に体を揺さぶられることがないのが素晴らしい。コーナリングスピードは確実に上がったようだ。ただ一つだけ不満を言うと、速くなった分“味”が薄まった気がしなくもない。モーターの部分がそう感じさせるのだろうか、ベントレーならではのフィーリングがマシン化している気がする。
(CAR and DRIVER編集部 報告/九島辰也 写真/BENTLEY)