テレビでオンラインカジノのCMをやっていたのは問題ないのか
「オンラインカジノは違法」と言われても、中には納得できない人もいるかもしれない。なぜなら、日本国内のテレビやインターネット広告で、頻繁にオンラインカジノのCMを見かけるからだ。
筆者も忘れていない。野球やサッカーの試合中継の合間に、何度も耳にしたあのCM。
「ベラジョン～♪ ベラジョン～♪」
試しにGoogleで「ベラジョン」と検索すると、大手オンラインカジノ「Vera&John」のサイトが表示される。ここに登録し、実際にギャンブルを行えば、明確な違法行為となる。
しかし、CMの画面をよく見ると「ベラジョン 無料版で検索」と書かれていることに気づく。実は、「Vera&John（ベラジョン）」には、実際にお金を賭けるカジノ版と、お金を賭けずに遊ぶ無料版の2種類があるのだ。
Vera&Johnの無料版ページ。お金を賭けないので違法ではないという扱い 拡大画像表示
Vera&Johnのカジノ版ページ。ここで実際にお金を賭けて遊んでしまうと、日本では違法のオンラインカジノをしたことになる 拡大画像表示
無料版で遊ぶ分には違法ではない。そう、業者側は「CMは無料版への誘導であり、カジノの広告をしているわけではありません」という言い訳ができる仕組みになっているのだ。
Vera&Johnだけでなく、「Mystino（ミスティーノ）」なども同様の仕組みを採用している。Mystinoのサイトでは、「リアルマネーを使って勝負したい？」「ミスティ、ココは無料プレイのサイトなんだぁ」「そっか、.jpは無料版だよね」といった表現が使われている。これは、「.jp（無料版）」から「.com（リアルマネー版）」へ誘導する仕組みであり、さらに巧妙な手口といえる。
Mystinoの無料版サイト。ドメインが.jpは無料版、.comはリアルマネー版（カジノ版）になっている 拡大画像表示
