結局、いろいろと駆け回りましたが、管理人の見つけた業者が電球を交換したら点いたとのことで、あっけなく終了。

 この件以来、高層ビルや高層マンションの航空障害灯を気にして見るようになってしまった、理事長病の私です。

白熱球か?LED電球か?
「マンション管理士」が解決

 電通で仕事をしていると、案件を進めるにあたり、毎度いろんなところから相見積もりを取って金額の妥当性を確認します。安く請け負ってくれるかどうかよりも、適正な金額であるか、相場感を知るための作業です。マンション管理組合が発注する工事や設備の交換などは、管理会社からもらった見積もりをもとに、理事会で発注の判断をします。

 金額が大きければいくつかの業者から相見積もりを取る運用になっていますが、ふだん電通で相見積もりを取りまくっている私の目には、それも形骸化しているように見えました。

 管理会社が出す見積もりは、他社の見積もりと管理会社の見積もりを比較するような内容で、「ん?相見積もりとは……?」と思わざるを得ないようなものだったのです。そこで導入したのが、「マンション管理士」です。

 マンション管理士とは、マンション管理組合のコンサルタントとして運営管理や設備に関する知識などを有する資格者のことです。マンション管理士を導入してからは、彼が紹介してくれる業者の見積もりを取って比較検討することにより効率的な発注ができるようになりました。もちろん、安ければいいわけではないので、見積もりの中身も精査して決めています。

 電球ひとつを例にとっても、電球自体の価格で見ればLED電球の方が高いですが、白熱球よりも長持ちするのでトータルコストは下がります。

 このように、見積もりの内容をひとつひとつ吟味しながら、見積もりの取り方を本来の相見積もりの形式に変えていきました。

 反抗的な意図があったわけではありませんが、結果的に管理会社に出す仕事が激減したことは言うまでもありません。