カンボジアにある特殊詐欺の拠点を見たか。そこで働いている男たちの村を知っているかと。
「えぇ、見ましたよ。私が“接触した”男たちはITの技術者とか適当なこと言ってたけれど、腕や背中は入れ墨、顔は日焼けで真っ黒で話し方もオラオラ系。明らかにカタギじゃなくて。まぁ、私と同じ雰囲気なんじゃないかな(笑)」
2週間のカンボジア滞在で
100万円の稼ぎ
レイラが派遣された“村”は幹線道路から少し離れたところにあった。畑の脇に掘っ立て小屋のような建物がいくつも並んでいて、そこにレイラを含めた女がそれぞれ1棟をあてがわれ、生活していたという。
夕方になると、マイクロバスに乗せられた男たちが大挙してやってきた。そして、それぞれの小屋の前に列をなす。男たちは、日本人と中国人が主だった。たまに韓国人やタイ人の男がいた。料金は全て後払い、1回につき1万5000円という約束だった。
結局レイラは2週間の滞在で、1日5~6人ほどを相手にしたという。稼ぎはタイで仕事をしていたときと同じ、日本に帰ってからの現金払いだった。
ギャラはレイラが働くチャイデリのオーナーから渡された。日本円で100万円を少し超える金額を手にした。

週刊SPA!編集部 国際犯罪取材班
「女の子で日本人はあたし1人だったから、グチを言い合ったり、とにかく話ができなかったのはつらかったかなぁ。あとは足(移動手段)がないから結局どこにも行けない。毎日昼ごろに現地の人が食料や水、タオルなんかを持ってきてくれるんだけど、スマホの翻訳アプリを使ってアイスとかお菓子を頼んでも、まったく伝わらないのはキツかった。本当に伝わらなかったのか、めんどくさいから知らんぷりをしていただけなのかは知らないけれど」
記者の問いに、つらい、キツい、しんどいを連発していたレイラだが、また機会があれば行くか?と聞くと、間髪入れずに答えた。
「行くよ、決まってんじゃない」
日本ではそれが風俗だとしても、四十路の女が2週間で100万円を稼ぐことが難しいことは重々わかっている。ラクに稼ぎたいし、ホストの前で少しはいい顔をしたい。そのためにはカンボジアの言葉も通じない、この世の果てのようなところに行くのも構わないと、レイラは能面のような表情で語った。