「自分も、もっと数字に強ければ…」
日々の買い物や職場で「数字コンプレックス」を感じたことはないだろうか。「算数や数学は大キライ…」「できるだけ見たくない…」中には「数字はもう諦めた」という人もいるだろう。
しかし実は、「数字に強い」は生まれつきの才能ではない。数字に強い人は、無意識のうちに九九などの「頭を使わないラクな計算」を使って、面倒な計算をうまくサボっているのだ。
新刊『「数字がこわい」がなくなる本』は、数字に強い人の脳内を解明した一冊。数字に強い人が無意識にやっている「頭を使わないサボり計算テク」を知れる本書の中から、今回は「数字のとらえ方」について紹介したい。

サブスクの総額、計算できますか?
サブスクリプション(サブスク)サービスの増加により、動画配信や音楽配信など、月々わずか数百円で利用できる便利な仕組みが広く普及しました。ですが…、一つひとつは「たった500円」でも、実際にその合計金額を計算してみたことがあるでしょうか?
「毎月ワンコインだから気にならない」という方は少なくないでしょう。しかし「数字に強い人」は、継続費用を長期的スパンで考えることが自然に身についています。年間の総額はもちろん、「3年後にいくら払っているか?」「解約金はいくらかかりそうか?」など、将来の費用まで見据えます。
それはさておき、今回は数字が強い人がやっている「かけ算をラクにする方法」について、紹介していきましょう。
計算は「順番を変える」だけでラクになる
今回の計算式は次のようになりますね。
しかし、これはこのまま左から計算すると、計算しづらい人も多いと思います。
そこで、次のように計算を分解してみましょう。
=500×3×(3×4)
=500×4×3×3
=2000×9
=18000
答えが出ました。もともとの計算方法よりも、だいぶラクになった気がしませんか? 月額500円のサービスでも3年間続ければ、合計で1万8000円。結構な金額になりますね。
「数字に強い人」は計算をうまくサボる
もちろん、これはすべての数字において使える計算ではありません。とはいえ、数字の片方を1ケタにしたり、九九に変えることができれば、多くの場面ではだいぶラクになります。
数字に強い人は、このように面倒な計算に出会ったときにそのまま計算することはしません。代わりに「どうすれば計算をサボれるか?」を可能な限り考えるようにしているのです。
このように、数字に強い人は面倒な計算は極力省きます。また、計算が面倒になりそうになったら、できるだけカンタンな計算になるように数字をほどよく調整してしまうのです。
数字に強くなるためには、「数字を扱う前に、まず一歩立ち止まる」。これを心がけてみるとよいでしょう。
(本記事は『「数字がこわい」がなくなる本』の一部に加筆・調整・編集した原稿です)