「就職先、こんなんでいいのかな…」26卒の4割が内定済みでも、後悔する学生がいる理由写真はイメージです Photo:PIXTA 

 選考において、学生がスケジュールを調整できるように日程候補を複数挙げる、無理することがないよう一言添えるといったコミュニケーションは、企業が工夫してできること。このような状況にある今だからこそ、取り入れていってほしいと考えています。

 就職活動中のお子さんや、これから活動を始めるお子さんを持つ保護者の皆さんにとって、早期に内定を獲得しやすい状況は短期的な安心感につながるかもしれません。ただ、お子さん自身が内省を深めないまま進路を確定することで、入社後にミスマッチに気付くなど、企業にとっても本人にとっても不幸な結果をもたらす可能性もあります。

 内定獲得は人生のGOALではなく、あくまでSTARTに過ぎません。お子さんが自分らしい社会への第一歩を踏み出していけるよう、焦らずに自分に向き合えるような会話を深めることも、保護者ができる就職活動の大切なサポートの一つになると思います。

 例えば、「これからの人生、何を大事に生きていきたいの?」「あなたはどういう時、どういう人と、どんなことをしている時に、自分らしく輝けていたの?」「それはどう仕事、どういう環境、どういう働きだと、再現性高く実現できそうなの?」といった投げかけを通じ、内省を深める手助けを行ってもらえればと思います。

「就職先、こんなんでいいのかな…」26卒の4割が内定済みでも、後悔する学生がいる理由