書影『スターの臨終』『スターの臨終』(新潮新書)
小泉信一 著

「こんな女優になりたいとか、こんな役をやりたいとか、と気張るのはあまり好きじゃありません。自然に続けていきたいんです」(朝日新聞・1989年11月25日夕刊経済特集面)

 1991年に結婚して家庭を持つようになってからは家計簿をつけていたといい、近所のスーパーで買い物をしてもレシートをきちんともらっていたという。日常の買い物もマネジャー任せの芸能人がいる中、庶民として普通の生活感覚を忘れたくなかったのかもしれない。

 スーちゃんと誕生日が同じコラムニストの泉麻人は、キャンディーズ時代の雰囲気をこう分析する。

「サークルで一緒に活動している女の子みたいな身近さが最高の魅力だった。普通の女の子に戻りたいと引退したが、最初から『普通の女の子』キャラを演出し、学生運動後のエネルギーをもてあましていた大学生らは、サークルのノリで応援した」(朝日新聞・2010年2月6日夕刊be)

 1977年、国民的アイドルグループとしての絶頂期だったキャンディーズがコンサートで突然、解散を宣言してから46年。2023年の大みそかにランちゃんが、NHK紅白歌合戦にグループを代表してソロで出た。きっとスーちゃんも見守っていたに違いない