現代はマインドワンダリング状態に陥る人たちが増えていて、その原因の1つがスマホではないかと考えられています。

 睡眠とスマホの関係では、画面のブルーライトが目や脳によくない影響を与えるため、できる限り寝る直前にはスマホを見ないほうがいいとよく指摘されています。もちろん、これは正しい指摘で、ブルーライトは脳の視床下部に影響して、睡眠を促すメラトニンの分泌を抑えてしまいます。

 有能な人ほど情報を得るとつい次のアクションを考えてしまいます。

 目の前のことに手いっぱいになっていると、寝る直前であっても何か思いつくたびにすぐにスマホに手が伸びてしまうことがあるでしょう。現代に生きる私たちがスマホから離れることはなかなか難しいですが、少し立ち止まって自分がマインドマンダリング状態になっていないかを考えてみてください。

靴下をはいたまま
寝てはいけない理由

「布団に入っても手足の先が冷えてしまって、なかなか寝つけない」という悩みをもつ人はたくさんいます。特に女性は男性より筋肉量が少なく、体内でつくられる熱量も少なくなるので、体温が低くなりがちです。

 眠りにつくときも冷え症の人は血行が悪いために、効率よく熱が発散されず、深部体温が下がらないので寝つきが悪くなるでしょう。そんなときによく聞くのが、靴下をはいて寝るという方法。電気毛布をつけっぱなしにしたり、湯たんぽを足にはさんだりといったことを行う人もいます。

 ところがこれは、ぐっすり眠るためには効果がありません。冷えた手足を温めると確かに寝つきはよくなりますが、ずっと温めたままでいると体内の熱がうまく放出されずに深睡眠に達しづらくなってしまうのです。

 布団に入る前に靴下は必ず脱ぎましょう。

 冷え性に悩んでいる方は、外側から手足を温めようとするのではなく、体の内部を温め、血行をよくするほうが重要です。

 そのためには、ぬるめのお風呂にゆっくり入ったり、ショウガやトウガラシなどを使った体がポカポカする料理を食べたりしたほうが、よほど効果があります。

 また、パジャマ選びも重要です。気軽に着用できるTシャツやジャージをパジャマ代わりに使っている人も多いでしょう。しかし、伸縮性が少なく寝返りが打ちにくいので寝るときの服装としては理想的ではありません。

 就寝時の理想的な服装は、眠るための衣服としてつくられたパジャマ。吸湿性、伸縮性、保温性を満たしているものがベストです。