「自分も、もっと数字に強ければ…」
日々の買い物や職場で「数字コンプレックス」を感じたことはないだろうか。「算数や数学は大キライ…」「できるだけ見たくない…」中には「数字はもう諦めた」という人もいるだろう。
しかし実は、「数字に強い」は生まれつきの才能ではない。数字に強い人は、無意識のうちに九九などの「頭を使わないラクな計算」を使って、面倒な計算をうまくサボっているのだ。
新刊『「数字がこわい」がなくなる本』は、数字に強い人の脳内を解明した一冊。数字に強い人が無意識にやっている「頭を使わないサボり計算テク」を知れる本書の中から、今回は「数字のとらえ方」について紹介したい。

【来年のGW、最大何連休?】瞬時に答えられない人は数字に弱い“二流”。数字に強い人の“すごい考え方”とは?Photo: Adobe Stock

来年は何連休になる?

今年のゴールデンウィーク(GW)、たったの最大4連休で落ち込んでいる人もいるのではないでしょうか。

そこで、来年(2026年)のゴールデンウィークは最大で何連休になるのか、気になりませんか? カレンダーをめくってみてもいいのですが、「数字に強い人」は、こういったこともできるだけシンプルに考えることが得意な人が多いです。数字に弱い人も、こういったちょっとした計算や考え方を「数字で考えるクセ」をつけるだけで、徐々に数字に強くなっていきます。簡単に計算できますので、ぜひ一緒に実践してみましょう。

「数字に強い人」の曜日計算のコツ

考え方は簡単です。来年のGWの日付を「曜日のズレ」から考えてみればよいのです。ポイントは、うるう年でない場合は1年後の同じ日が「曜日が1日後にずれる」ということです。

さらにコツは、計算をいちいちせず、「ちいさくする」発想です。曜日がいくつズレるのか、という問題を、365を7で割ったらいくつ余るのか、という計算にシフトしましょう。

△1年後に曜日はいくつズレる?
◎365を7で割ったら、いくつ余る?

すると、「365÷7=52週+1日」と計算できます。たとえば2025年5月3日(土)(=憲法記念日)に対して、翌年2026年5月3日は一日ずれるわけですから、日曜日になるわけです。(土曜日が一つ後に曜日がずれて日曜日になりました。)

この考え方をそのまま実践してみましょう。

◎2025年
4月29日(火)が昭和の日、5月3日(土)が憲法記念日、5月4日(日)がみどりの日、5月5日(月)がこどもの日。みどりの日が日曜日なので、振替休日が5月6日(水)に設定されます。
◎2026年(来年)
4月29日(水)が昭和の日、5月3日(日)が憲法記念日、5月4日(月)がみどりの日、5月5日(火)がこどもの日。憲法記念日が日曜日なので、振替休日が5月6日(水)に設定されます。

つまり、5月2日(土)から休めれば、6日(水)まで、最大5連休になるわけです。

ちなみに、今年のゴールデンウィークは短かったのかといえば、せっかくの祝日が土曜日に当たってしまったからですね。5月3日の憲法記念日が土曜日になってしまったので、振替休日がなかったのです。

「数字に強い人」は法則を見つけ出す

こうした「日付のズレ」や「振替休日」の計算は、頭の中で整理できないと「どうやって数えればいいの?」と戸惑いがちです。

しかし、数字に強い人は、計算から法則を導き出します。「365日=52週+1日」から導きだされる「翌年は曜日が1日後ろにずれる」という法則、そして、「祝日が日曜日に重なると翌平日が振替休日」といったルールを理解して、あっという間に最大連休を導き出します。

だからこそ、数字を使った日程計算をうまくできるように、計算のコツを学んでおいて損はありません。せっかくなので、再来年のGWも頭の中で計算してみてはいかがでしょうか。2026年もうるう年ではありませんので、曜日が後にズレるだけです。(ちなみに、うるう年の場合には2つずらせばよいだけなので、簡単ですよ)。ほんの少し数字に強くなるだけで、休日のプランニングもぐっと充実するはずです。

(本記事は『「数字がこわい」がなくなる本』に関する書き下ろし原稿です)