「引き継がれる住環境」を後押しするコミュニティー形成

ニューロシティでは現在、28年に予定されている2回目の大規模修繕に向けての検討が始まっている。建築資材や人件費などの高騰を受け、築20年を超えるマンションの多くが修繕積立金の大幅な見直しを余儀なくされている中、ニューロシティは次回修繕を予算内で乗り切れる見通しだ。
ただし、ここ数年の工事費高騰は17年時点の想定を大きく上回っており、2回目以降の大規模修繕時期見直しも視野に入れている。これまでは12年周期で考えてきたが、前回の大規模修繕の振り返りを通じ、コンサルタントから15年以上のスパンで考えることも可能という意見もあって、検討している最中だという。
このように、マンションの資産価値維持に真摯な姿勢で向き合い続ける理事会をサポートしているのが、同マンションの自治会だ。季節行事を中心に、年間で数多くのイベントを開催し、コミュニティー形成に尽力してきた。理事会と専門委員会を区分所有者と橋渡しし、大規模修繕に当たっての合意形成に一役買っている。
マンション管理の目的は、管理組合が自発的に活動し、住民自らが誇りを持って住み続けられる環境づくりにほかならない。
「最近入居された方に聞いたところ、修繕積立金が他と比べて少し高いと説明を受けたが、しっかりした管理体制やコミュニティーが魅力的だったから購入を決めたとのことでした」(22期理事長・久保良生氏)
ニューロシティで生まれ育った世代が、別の住戸を購入して親元を独立しているケースもあるというのは、管理体制やコミュニティーの質の高さを物語る。現在、管理状況の客観的評価を受けるべく、マンション管理適正評価制度への登録も検討中だ。
