誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で幸せを呼び込む言葉』(ダイヤモンド社)など、33万部突破シリーズの原点となった『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになる!

外出

現状に苦しんでいる患者さんに精神科医がしないこと『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)より
「外出するのが億劫で、
出かけられないんです」

と語る患者さんに、
「家が楽しいんじゃないですか?」
と答えたアテクシ。
患者さんが笑顔になったので、
この答えで良かったのね。

視点を変えるだけで心は軽くなる

「外出が億劫で出かけられない」と語る患者さんに対し、「家が楽しいんじゃないですか?」と返す――これは、一見何気ないことのようでいて、実はとても大切な視点の転換を促しています。

問題を「否定」せず「肯定」することが大事

 多くの人は、「出かけられない」という言葉に対して、原因や問題点を探そうとします。しかしこの返答は、あえて原因を掘り下げるのではなく、「今の状態も悪くない」と認める姿勢を示しています。

 この“肯定の力”が、患者さんの心をふっと軽くしたのでしょう。

自分の見方が自分を救う

 自己啓発的に考えれば、私たちもまた、日常の中で「できないこと」や「進まない状況」にいら立ちを覚えることがあります。でもそんなとき、「今ここも悪くない」と見方を変えることで、心が穏やかになることがあります。

 これは、人生をより良く生きるための大切なスキルです。

小さなひと言が、心を動かす

 相手を笑顔にするひと言は、特別な知識よりも「相手の今を肯定する姿勢」から生まれます。私たちも日々の会話で、誰かの心を軽くする存在でありたいものです。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。