実は年子の下の子で、東大にストレートで入ったという方はこの方だけではありません。私の周りだけでもちらほらいるのですから、調べてみたらかなりの人数がいるのではないかと思います。

 この年子の下の子の成功には、いくつかの理由がありそうです。

1 脳が若いうちに、学びの刺激を受ける

2 先取りで学んでいるために、成績が良くなる→自己肯定感アップ

3 親に褒められる→自己肯定感アップ

 早生まれの子と年子の違いは、2と3。年子の子が自分の学年で有利な形でスタートできることと違い、早生まれはその状況にありません。年子の下の子は、何でも上の子と一緒にすることで、「小さいのにえらいね」と、周りから褒めてもらえます。

 これが自然と自己肯定感を高めると考えられるのです。

親の努力で
子の「自己肯定感」を守る

 2は、状況ですので変えられませんが、3は親の努力で変えることができます。自己肯定感を上げる、少なくとも下げないようにすればいいのです。ある小学校の先生は、「親が、子どもが早生まれであることを気にかけている場合、学校生活で心配な面が見られることはない」としています。早生まれという状況を、親がしっかりと理解していることがすでに、子どもの育ちを助けているのかもしれません。

早生まれが不利なのは育て方が原因!?早生まれのメリットを最大限に活かす「たった1つの習慣」『本当はすごい早生まれ』(瀧 靖之 飛鳥新社)

 勉強だけでなく、スポーツ選手でも、「兄・姉と一緒に始めて、弟・妹が活躍する」ということはよくあるものです。これは、早期にスタートできるというだけでなく、負けずに頑張る、周りから褒められるという環境に要因があるのではないかと思います。

 自己肯定感を高く保ちやすいのが、年子の下の子なのかもしれません。