自分の生き方や置かれた状況に「悩む人」がいる一方で、同じ環境にいても「悩まない人」がいます。ではどうすれば、「悩みやすい不幸体質」を卒業して、「絶対に悩まない人」になれるのでしょう。
その方法を教えてくれるのが、書籍『不自由から学べること ―思いどおりにいかない人生がスッとラクになる33の考え方』です。12歳からの6年間を「修道院」で過ごした著者が、あらゆることが禁止された暮らしで身につけた「しんどい現実に悩まなくなる33の考え方」を紹介。悲観でも楽観でもない、現実に対するまったく新しい視点に、「現実の見方が変わり、モヤモヤがスッと晴れた」といった声が多数寄せられています。この記事では本書より一部を抜粋・編集し、「悩まない人の考え方」を紹介します。

「やりたいこと」がなくても“行動できる人”だけが知っている「人生が変わる考え方」・ベスト1Photo: Adobe Stock

「目的」がなくて悩む人へ

 高校の同級生から「大学を辞めようかな」とメールをもらったことがあります。

 きっと彼女は、大学には行かなかった私に賛成してほしかったのだと思います。
 ですが私は、こう返信しました。

「目的がないなら、いったん卒業はしたほうがいいと思う」

 すでに社会に出ていた私は、高卒に対する世間の厳しさを身に沁みて実感していました。学歴を手放すということは、いまだ学歴社会の面が残る現代社会においては、職業の選択肢を減らす行為となりかねません。

 目的がないからこそ、今しかできないことをやっておくべきだと思ったのです。

「無心でやる」ことが、ときに正解になる

 夢や目的がなく、今の生活や仕事に意味を見出せない人もいるかもしれません。
 やりたいことができない無意味な日々を不自由に感じているかもしれません。

 ですが、夢や目的の先に、思い描いた未来があるとはかぎりません。

 この世界、どう転ぶかもわからないことだらけです。
 嫌だと思っていたことの先に、夢を見出すことだってあります。

 ですからたとえやりたくないことでも、「生活のため」「家族のため」「将来の可能性のため」なら、まずは無心でこなしていけばいいと思うのです。

行動する「意味」なんてわからなくていい

 無心でもいいから動いてみれば、何か別の世界が見えてくることもあります。
 今はしんどく感じることも、その経験がいつか意味を持つ可能性は充分にあります。

 昔の私みたいに、始める前から考え込んで一歩も踏み出せないよりは、何倍も良いと思います。

「やらなきゃいけないこと」があるというのは、ありがたいこと。
 これも、規則だらけの修道院の生活で私が学んだことです。

(本稿は、書籍『不自由から学べること ―思いどおりにいかない人生がスッとラクになる33の考え方』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です。書籍では他にも、「悩まない人の考え方」を多数紹介しています。)