結果が出れば他の部署や営業所にも広がる

――実は私も宇田さんと西川さんに取材して、コメントもいただいているので紹介します。

宇田さん:宣伝のために「DXやりませんか」と言ってるんやったら、断ろうと思ってました。だけど、現場の困り事を一緒になって直すというスタンスが今までない研修のスタイルで、僕が困ってること、実現したいことを一緒にやって2カ月後にできあがってるっていうことやったんで、これならすごく役に立つなと思って今に至ります。だから、そこの入り口の目の付け所が、太古さんのすごかったところかな。だって、いくらDXやって、AIやっても現場が変わらへんかったら全く意味がないので。当時はやったことないプログラミングをやって、いろいろ試行錯誤して、ちょっと頭痛くなったりもしたけど、でもこうやって結果が出たら楽しいし、チャレンジしてよかった。

西川さん:昔からパソコンを使って新しいことに挑戦することが好きで、宇田さんの活動が素晴らしくて、自分もやってみたいと思い、研修に行かせてもらいました。最初はエラーの連続で大変でしたけど、自分が思うように動いたときは達成感というか、本当にうれしかったです。プログラミングなんて何もできない状態から、できるようにしてもらったので、本当にありがたいです。
会場では、宇田さんや西川さんが自作のAIシステムを紹介する動画で、現場の生の声を届けた。会場では、宇田さんや西川さんが自作のAIシステムを紹介する動画で、現場の生の声を届けた 写真提供:HENNGE

太古さん:実は、工場同士は競い合って成長し合う文化があります。京都(大山崎)工場で成功事例が出ると、「うちもやりたい」と声がかかるようになりました。今では滋賀(竜王)工場など他工場でも同様の取り組みが始まっています。また、工場だけでなく、秘書室と一緒にアプリを開発したところ社内で話題になり、他部門にも広がっていきました。