車のナビゲーションやスマホのナビを思い出してみてください。本来右折すべき交差点を通り過ぎてしまったとき、ナビが「なんで今のところ曲がらなかったんですか!」とか「わざとですか?」などと言って、あなたを責めることはないですよね。

 何も言わず軌道修正して、「その次を右折です」「あと100メートルです」などと案内してくれます。

 論点がずれた場合の対処もそれと同じです。

「今は、○○について話し合っているのですよね。改めてそれについて話しましょう」

 そうすれば相手としても、「あれ? 論点が違っていたのか」とか、「この人は冷静に対話に臨んでいるな。簡単には自分のペースに巻き込めないな」と感じるでしょう。

 このように、あなたが論点を意識している態度を示せば、その後の話し合いはきちんと進んでいくことが期待できます。

 最後に、皆さんに覚えておいてほしいことが1つだけあります。

 それは、たとえ相手がどんな人であってもリスペクトの気持ちを忘れてはいけない、ということ。なぜなら、相手のプライドを傷つけたら、話は絶対にまとまらないし、信頼関係を築いていけなくなるからです。